技ができる段階について

はじめに

体操に限らず、いろいろな事が出来るようになるのには一般に、いろいろな段階があるといわれています。そのような技が出来るようになる段階について書いていこうかと思います。
知らなくても出来ると言われればそうですが、中学生を教える高校生など、指導する側が知っていて損は無いと思います。(とか言いつつ書いてる私も高校生です.笑)
よく言われることをまとめてみたので、興味のある人は「こんな見方もあるんだ」ぐらいの気持ち見てみてください。

 ※全ての運動においてこの様な段階があるとは限りません
 ※このページについての責任は負いかねます(=苦情は勘弁願います)

0.出来ない段階

当然最初はここからです、最初からある程度できる運動もありますが、ほとんどの場合はここからですね。(本当は、なんとなく分かる状態と全く分からない状態とがあるらしいのですがとりあえず書きません。)

1.上手くないけど出来る段階

この段階は三つに分けられます。練習していくうちに、まぐれで一回だけ出来る。俗に言う「マグレの一発」。何かを意識したわけではないが、たまたまできたというもの。次に、また練習していくと、なんとなくこつが分かり十回やれば数回は出来るぐらいの状態、この段階は「粗形態の形成期」と呼ばれる(らしい、うる覚えでしてスミマセン)。最後に、「粗形態の完成」意識して十回やれば、きれいではないが、九〜十回は出来る段階になります。

2.上手く出来る段階

 この段階は二つに分けられます、何回も指導を受け、練習していくうちに、ふと綺麗に出来るようになって十回やれば数回は出来るぐらいの状態、「精生態の形成期」。そしてさらに習熟して、意識して十回やれば九〜十回は出来る段階、「精生態の完成」にいたります。
ここで技自体は完成になります。

3.運動の自動化

この段階が目指して欲しい最後の段階です。上の段階では、体をどう動かすか考えてやれば綺麗に出来るのに対して、この段階は考えずとも勝手に体が動く状態を指します。ではなぜ自動化する必要があるのだろうか?と思うかもしれませんが、もちろんこの段階にも意味があります。運動が自動化されれば、多少のブランクがあっても体が覚えているので忘れない、次の事を考えられる等の利点があります。(例えば、ロンダートからバク転をしようと思ってもロンダートが自動化されてないので、バク転を気にしすぎると、ロンダートも汚くなる。)

運動が出来るようになるこの様な段階のうち最も大変なのはマグレの一発が出るまでの期間と、きれいな形で技が出来るようになるまでの期間です。前者は本当に出来るようになるんだろうかと思いながら、練習を積まなければならないし、後者では粗くとも技が出来たことに満足して練習を止めてしまったり、正しい指導を受けずに、粗い形のまま運動を自動化してしまったりするからです。
指導する側もされる側も技の段階を見て、コツコツ練習しましょう

+α.運動の本質を見極める (おまけ)

が歩くことを考えると、最初はつかまり歩きから始まり、歩くという運動はもう完全に運動化されています。(さすがに、歩くときに足の動かし方を考えている、別のことを考えるとうまく歩けなくなる、という人はいないでしょう。)しかし、人が皆歩く事の本質を理解し、歩くときのコツ・ポイントをうまく頭に描けるかどうかとは別の問題です。つまり、出来る人が分かる人ではないし上手に出来るからといって教えられるわけではないんです。何かを教えるときは、体のどこの部分の動きがその運動に直結しているかをしっかり理解する事が大切でしょう。

これはあくまで、どのような段階を経て、運動が出来るようになるかを自分なりに書いたものです、
どうしたら運動が出来るようになるかではありません。
 これらの事が何らかの形で役に立つ事を希望します


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